香典が100万円超え…税金はかかる?喪主が知っておくべき香典と課税の基本
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90歳で亡くなった母の葬儀を執り行ったAさん。高齢ということもあり、当初は親族と親しい友人のみで静かに見送る予定でした。ところが、想像以上に母の交友関係が広く、葬儀の知らせが伝わると多くの方々が参列し、香典の総額は最終的に100万円近くになったそうです。
その後、喪主を務めたAさんはふと不安になりました。「香典でこれだけの金額を受け取ってしまって、本当に税金はかからないのだろうか?」と。
まず、結論から言うと、香典には贈与税はかかりません。
一般的に、個人が年間で110万円を超える贈与を受けると贈与税の対象になりますが、香典はこの限りではありません。国税庁が定めている「相続税法基本通達21の3-9」によれば、「香典や花輪代、祝い金や見舞金などは、社交上必要と認められる範囲であれば、たとえ贈与の性質を持っていても課税の対象とはしない」と明記されています。
つまり、葬儀で受け取る香典は、たとえ金額が200万円になったとしても、それが一般常識の範囲であれば、贈与税の対象外です。また、香典は故人からの財産でもないため、相続税の対象にもなりません。
では、会社などからの花輪代や弔慰金はどうでしょうか?この場合も、「所得税基本通達9-23」により、社会的立場や関係性に応じた金額であれば課税されません。
ただし、亡くなった方が会社に勤めており、会社から弔慰金が支払われた場合、その金額が退職金に相当すると判断されると、相続税の対象となる可能性があります。
具体的には、
業務上の死亡 → 給与3年分までが非課税の弔慰金
業務外の死亡 → 給与半年分までが非課税の弔慰金
この基準を超えると、超えた部分は「退職手当金等」として相続税の対象になります。
香典や弔慰金は遺族への思いやりから贈られるものであり、法律もそれを尊重した形で課税対象外としています。とはいえ、高額になった場合には、不安を感じる方も多いでしょう。
もし心配な点があれば、税理士や専門家に相談するのも一つの手です。安心して故人を見送るためにも、知識としてこうした基本を知っておくとよいでしょう。
