公的年金は本当に頼りにならない?データが示す意外な強さと将来展望
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「年金はあてにならない」と思っている若者は少なくありません。大学で学生と話してみると、多くの人がそう考えており、将来の生活設計に不安を抱えている様子が伝わってきます。けれども、最新のデータを見てみると、そのイメージとは少し違った現実が浮かび上がってきます。
注目すべきは「分布推計」と呼ばれる分析です。これは公的年金の財政検証から得られる推計で、同じ年度に生まれた人たちが将来どれくらいの年金を受け取れるかを分布として示したものです。たとえば、1959年度生まれで2024年度に65歳を迎えた世代では、月額5万円未満が6.4%、5〜7万円が12.2%、7〜10万円が25.8%となっています。月額10万円未満を「低年金」とすると、その割合は全体の44.4%に達します。
しかし、ここからが重要なポイントです。出生年が新しい世代ほど、この低年金の割合は着実に減っていく傾向があるのです。就職氷河期世代と呼ばれる1974年度生まれの人たちでさえ、前の世代よりは低年金の割合が少なくなっています。つまり「後になるほど状況は改善する」という流れがはっきりと示されているのです。
もちろん、これは将来の経済環境に左右されます。賃金の上昇率や積立金の運用成果によって数字は変わりますが、過去30年と同程度の低成長を前提とした場合でも、2004年度生まれ世代では低年金者の割合が24.4%にまで減少すると見込まれています。さらに、経済がより順調に成長するケースでは、同世代の低年金者はわずか2.6%にとどまるという試算もあります。
このようにデータを冷静に見ていくと、「公的年金は全く頼りにならない」というイメージは必ずしも正しくないことがわかります。制度は世代を超えて少しずつ改善されており、特に若い世代では低年金リスクが大幅に減る可能性があるのです。将来に向けた生活設計を考えるとき、悲観一色ではなく、こうしたポジティブな側面もぜひ知っておきたいところです。
