美肌目的の垢すり、かえって肌を傷つける原因にも。「おこなう際は頻度に注意」
健康的
スーパー銭湯やエステでの「垢すり」は、終わった後の爽快感から美容習慣として取り入れている人も多いケアのひとつです。自宅用の垢すりタオルを使い、入浴時に定期的に行っているという方もいるでしょう。しかし近年、「垢すりは肌に負担が大きい」という声も増えてきました。美肌を目指しているはずの行為が、実は肌を傷つける原因になることもあるのです。
そもそも垢とは、皮膚表面にある古くなった角質のことを指します。私たちの肌は、外部刺激や乾燥から体を守るために、常に新しい細胞を生み出しています。皮膚の一番下で作られた細胞は、時間をかけて表面へ押し上げられ、やがて角質となり、自然に剥がれ落ちていきます。この一連の流れは「ターンオーバー」と呼ばれ、通常は一定の周期で繰り返されています。
健康な状態であれば、垢は特別なケアをしなくても自然に落ちていきます。しかし、生活習慣の乱れや乾燥、紫外線、間違ったスキンケアなどが重なると、ターンオーバーが乱れ、古い角質が肌表面に残りやすくなります。その結果、肌がくすんで見えたり、ざらつきやハリ不足を感じたりすることがあります。
ここで「垢がたまるなら、しっかり落としたほうがいい」と考えがちですが、注意が必要です。強くこすって垢を落とそうとすると、不要な角質だけでなく、肌を守るために必要な角質層まで傷つけてしまう可能性があります。角質層は、いわば肌のバリアの役割を担っており、これが壊れると、水分が逃げやすくなり、外部刺激の影響も受けやすくなります。
垢すり後に「肌がツルツルになった」と感じるのは事実ですが、それは一時的に表面が削られた結果であることも少なくありません。過度な摩擦は、乾燥や違和感を引き起こし、長い目で見ると肌状態を不安定にしてしまいます。
どうしても垢すりを取り入れたい場合は、方法と頻度を工夫することが大切です。肘や膝、かかとなど、角質が厚くなりやすい部分に限定し、力を入れすぎないよう注意しましょう。体全体やデリケートな部位は、石鹸をしっかり泡立て、手でやさしくなでる程度でも十分に汚れは落とせます。また、湯船で体を温めた後に行うと、負担を軽減しやすくなります。
頻度についても、習慣的に行うのではなく、肌の様子を見ながら調整することが重要です。毎回の入浴で行う必要はなく、間隔を空けることで肌へのダメージを抑えられます。さらに、ケア後は保湿をしっかり行い、肌を守る環境を整えることも忘れてはいけません。
まとめると、垢すりは「美肌のために必ず必要なケア」ではありません。やりすぎや強い摩擦は、かえって肌トラブルの原因になることがあります。肌本来のリズムを尊重し、やさしい洗い方と適切な頻度を意識することが、結果的に健やかな肌を保つ近道と言えるでしょう。
